2021年1月20日、住民票の登録をぼくを世帯主、あみさんを「妻(未届け)」の同一世帯とする手続きを区役所で行った。
それ以外に法的な証書は交わしていないが、これがいわゆる”事実婚”の手続きとなるとのこと。
僕らもこの事実婚をどう祝えば良いかもわからなかったけれど、その日は2人でちょっとしたお祝いをした。
今回は、その事実婚について僕らが選んだ理由や見えている価値について僕の視点で書いていこうと思う。
有り体に言うと、「結婚はいらないけど多分一生一緒にいるし、経済的にメリットがあるから事実婚しとこ。面白そうだし。」というのが今回の話なので、色気やドラマのない話になるが、結婚に悩んでいる方や事実婚について気になっている方に少しでも参考になれば嬉しい。
バツイチ二人の事実婚という選択
ぼくらは、今回、事実婚という手段をとった。
ちなみに事実婚について、みんなはどういったイメージを持っているだろうか。
事実婚について僕の記憶に残っていたのは、はあちゅうさんとしみけんさんの報道。
はあちゅうさんのインタビュー記事では、しみけんさんのAV男優という職業に対する世間や家族の良くない認識などによって、結婚することで生まれる家族としてつながりに対して面倒くささや、一方であるメリットについても不要と感じたり、自身の活動としても名字が変えずに済むのならということで、事実婚に踏み切ったという話だった。
■結婚指輪も家族ごっこもいらない、収入も知らない。はあちゅうが事実婚を選んだ理由
https://www.businessinsider.jp/post-179658
当時のぼくがこの記事を読んで思ったのは「こんな賢い方法があったとは!」ということだった。
そしてそれが、今回ぼくらが事実婚に踏み出すきっかけとしても役立ったし、実際にやってみたあとにこの記事を見返して「確かに。」と深く納得した部分もあった。
ぼくらの事実婚は、はあちゅうさんしみけんさんとは少し異なる理由によって選ばれているが、大枠は似ている。
そういったぼくらとも似て、事実婚という手段がしっくりくる人もいると思うので、ぜひ参考にしていただければと思う。
バツイチ二人が事実婚を選んだ理由
僕らが、事実婚を選んだ理由は、この3つが重なったからだ。
- ふたりともバツイチで「結婚はもういいかな」という考え
- これから永く一緒に居そう
- 経済的にメリットが有る
これらのうち1つでも違ったなら、事実婚はしなかったと思う。
もちろん、これらの状況以外に事実婚に踏み出す例はあるかもしれないが、僕らの場合はこうだった。
ふたりともバツイチで「結婚はもういいかな」という考え
僕もあみさんもバツイチだ。2人共一度、誰かと結婚して、その誰かと離婚をしている。
やってみてわかったことがたくさんあって、それで”結婚はもういいや””もう僕らは頑張らなくていいよ”とすることにした。
これは、はあちゅうさんの言う”家族ごっこはいらない”に似ているのかもしれない。
ただ、彼らのように賢く事前に結婚について考えてのメリットとデメリットを想定して決めたのではなく、一度、誰かと家族ごっこをやってみてやっと、これはいらないなとなった。だから、結婚に対するトラウマのようなイメージが近い。
一般的な結婚=法律婚と、事実婚は違う。特に違うのは、自分と相手の家族を巻き込むか、巻き込まないかだ。
事実婚は家族を巻き込まない。
それでいて、事実婚は結婚の一つの形態なのだから、今後周りの人間に「結婚しろ」のようなアホハラスメントを受けたとしても、「いいえ、結婚してますよ」と返せたりする。
そういった点も踏まえて「結婚はもういいかな」と思えている人にとっては、事実婚という判断は良いのではないだろうか。
バツイチ二人はこれから永く一緒に居そう
バツイチ二人が同棲をはじめて1年が経過している。
同棲を始めるまでの経緯もあるが、単純に彼女と付き合い始めて、いい感じなので同棲を始めます!という流れではなく、もともと同棲を前提とした関係だったこともあり、ガッチリと生活を共有する形で1年を過ごした。
その上で、この状況を利用してたくさん自分たちのやりたいことをしようということで、動き始めている。
例えば、このサイトの立ち上げだったり、特技を生かして、周りの人のプロモーションを手伝ったり。
自分たちの収入を得る方法もシェアして、収入からのご飯や住居もシェア。
僕が前の妻と結婚してたときは、仕事も家計も全く別だった。
そんな僕からすると、前の妻と結婚していたときより夫婦で家族みたいなことをしている。
この点に関しては、以前の結婚生活のほうが、はあちゅうさんの事実婚の形と近い。
その方が『真の事実婚』っぽいところがあるが、僕自身はそのやり方が行き過ぎて、もうそれは他人でいんじゃないかと思って離婚をしたということもあるので、あまりその真の事実婚みたいなものはおすすめしない。
いずれにせよ、僕らは結婚していない状態でこれなのだから、ここに更に法的に明確に結婚をする必要なんてない。
経済的にメリットが有る
とはいえ、今の状況をどうにもしないと、単純に他人と他人が同じ家に暮らしているだけ。
でもこの状態を「事実婚」ということにしてしまえば、得られるメリットも有り。
例えば、一方を扶養に入れることができて社会保険料が1人分かからなかったりするし、各種支払口座を統合することができたりするので、手続きが楽になったりする。
さらに法的なデメリットはないのだから、一度やってみようかと。
というのが、今回の事実婚の理由と、その理由に行き着くまでの流れ。
事実婚という選択の価値
事実婚を選んだり理由として「生活費が安くなる」ということを書いたが、それ以外にも多くの価値があると感じている。
事実婚を選ぶという価値観に触れられる
ミーハーなところでもあるが、この日本でも社会的に事実婚というのが認められつつある中で、自分がそれを選択していることに価値があると僕は考えている。
それは、現時点での話題として価値があるということもあるが、今後、事実婚という関係が更に浸透して、法律などの面からバックアップがされやすくなったときに、多くの人が欲しいだろう情報を体験として持っておけるということに価値を感じている。
事実婚だけではなく、女性の名字を変えなければならない現状も変わっていく可能性もあるし、少子高齢化が進む中で税金面もまた違った形になっていく。そんな中で、事実婚という微妙なポジショニングが面白いなと。
もちろん、どんな状況であっても、世の中は変わっていくし、どうなるかという予想がすべて当たるわけでもない。
それでも、今の時点で「事実婚」を選べたことに、僕は価値を感じている。
結婚への否定と肯定ができる絶妙なポジションをとれる
「事実婚」というのは、微妙なポジションだ。
同棲生活よりも結婚的で、それでいて、実質的な結婚を否定するような立ち位置。
それで、名目上は結婚の制度を一部利用して「未届け」の妻を迎えたということで、完全に否定をしているわけではない。
さらに、結婚と同等の経済的利益を一部なりとも受けることができる。
なんてズルくて、わがままなポジショニングなのかと。
だから、
結婚したい人の味方にもなれる。
結婚をしたくない人の味方にもなれる。
結婚をやめたい人の味方にもなれる。
結婚を利用したいだけの人の味方にもなれる。
事実婚はそういったポジションを社会の中で持てる。
それは価値があるんじゃないか。
その立ち位置で、事実婚の2人としてこれからやっていくことに楽しみを感じている。
結婚以外の選択肢として、事実婚もいかが?
結婚に関する価値判断は人それぞれだけれど、それほどメリットや意義なんかを感じない人にとって結婚は結構窮屈で、面倒なものになるんじゃないかと思う。
だから、ある一つの手段として事実婚というのも洗濯室の一つとして考えてみてもいいんじゃないだろうか。
ということで、今回は僕らバツイチ二人が事実婚を選んだ理由をかつなり目線で書いてみました。
また、機会があればあみさん目線でのものも上げるかもしれない。
ぜひ、これからの価値観として参考になればと思います。
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